大切に育てている多肉がある時急に様子がおかしくなり、最悪の場合枯れるなんて事がありませんか?比較的育てやすい多肉でも枯れる原因がいろいろあります。
この記事でわかる事
- 多肉がどんな事で枯れるか
- 未然の防止策
- トラブル時の対処方法
多肉が枯れる原因:①季節によるもの
夏(初夏~):
日差しが強すぎるので、蒸れ・菌の繁殖・葉焼け・高温障害がおきやすい時季です。直射日光は当てず遮光ネットで日差しを少しだけ和らげ、なおかつ風通しのいい場所で育てましょう。
冬:
葉や茎に水を溜め込む性質の多肉植物ですが、冬に葉の水分量がMaxのままだと凍るリスクがあります。葉の水分量は8分目ぐらいで抑えておいた方がこの時季は良いでしょう。
水を厳しめにしても寒さ自体が苦手な多肉もいます。基本は外管理が良いですが、氷点下になる時間帯だけ寒さ対策が必要です。霜に当てないよう不織布を2枚重ねにして掛けてあげましょう(-2度ぐらいまで冷え込むならサニーコート、もしくはプチプチを更に掛けます)、日差しがある時間帯は蒸れないようにする為、ビニール製のものは外しましょう。日中が0度より上がるなら不織布も外します。
不織布やプチプチを使用しない他の対策としては、玄関内に夜間のみ避難をし、日中は外に出す方法もあります。
※夏と冬は水やりのタイミングも注意が必要です。詳しくは過去の記事、『【保存版】多肉の夏と冬の管理方法、枯らさないためのポイント』をご覧下さい。
多肉が枯れる原因:②急激な環境変化によるもの
何日も日光にあたって無かった苗を急に直射日光や暑さ・寒さに晒すと、環境に慣れていない為、体調を崩したり酷いと枯れます(入荷されてから室内にずっと残った状態で販売してた苗や、配送で何日も日差しを浴びてない苗が特にご注意)。日差しの弱い場所から徐々に、直射日光の当たる場所へ段階を踏んで環境を慣らす事が大事です。
私は夏場なら7~10日経過したら、次の場所へいう風に移動させて環境慣らしをしています。加えて夏場は最終的には遮光ネットの下に移動します。
冬は3日〜6日程度で移動。そこまで日光不足ではないと判断した場合は、寒さが苦手な多肉じゃなければ夜間だけ過保護に寒さ対策をし、日中は直射日光を当てるようにしてます。
※カット苗や根をまだしっかり張れていない苗も、厳しい環境に適応出来るまで時間がかかる為、根がある程度張るまではその事を考慮してあげましょう。
多肉が枯れる原因:③害虫や菌によるもの
害虫:
吸汁性害虫だと、アブラ虫、ワタ虫、コナカイガラ虫、ハダニ、赤ダニ、コナジラミ等
食害性害虫だと、夜盗虫、ナメクジ、バッタ等
吸汁性害虫は日々の手入れで気づく事ができるかもしれませんが、主に夜間に活動する夜盗虫やナメクジのほか、土の中で活動し根っこから栄養を吸い取る根ジラミ・ネマトーダは気づきにくいです。
予防でも発生時でも、状況に応じて対応は変わりますが、専用の薬品を散布や食害性害虫は虫を見つけ出し殺処分する事で対処できます。(ハダニは乾燥を好むので乾燥してると発生しますが、ハダニ自体は水で簡単に流れます。カイガラ虫は1ヵ月に1度、オルトランDXを撒くなり吸わせるなりすると予防になりますよ。私はズボラなので3ヵ月ぐらいか植え替え時・土追加時ぐらいしか追加していませんが、カイガラ虫が発生した事は今のところありません。)
細菌:
うどんこ病、モザイク病、さび病、軟腐病、灰色カビ病、苗立枯病、斑点病等。
専用の薬剤散布や、おかしくなった部分だけ早い段階で切り捨てます(菌にまだ侵されていない部分は復活する事があります)。
害虫や菌が活動的になる時期は主に冬以外です。
予防しなくても大丈夫な方もいるので過度な心配はいらないけど、普段からよく観察をし、異変があった際は即座に対応しよう。
病気で根腐れ病もあります。主に休眠期と呼ばれる、多肉の活動がゆっくりになる時季に、水やり回数が多いと、根が腐る病気です。休眠期の水やり回数は控えめにする事が大切です。
また通気性の良い鉢に植えて専用トレーを使用すると土も乾きやすいのでおススメです。
育成事態が難しい多肉
斑入りの多肉、特にマカベアナ錦やデルトイデア錦。斑入りでなくてもロメオルビン等々、時季によって育成にコツをつかんでないとあっという間に枯れたり、溶けたりしてしまう難しい多肉もいます。
初心者さんに多い、枯れる原因
水やり回数が多い:
多肉のほとんどは乾燥を好む植物です。最近水をあげてなくて多肉が元気ないなぁ、と感じた時にあげるぐらい水やり回数は少なめにして下さい。(ただし冬以外は、鉢底から水が溢れるぐらい水をあげましょう)屋根のない雨ざらしも水やり回数が多くなりがちなので、軒下管理にしましょう。
なかには雨ざらしでもよく育つ多肉もいるよ。水好きの多肉や薄葉系多肉が多いような??
日光不足:
販売していた場所が室内だったりサボテンの仲間と聞くと、室内管理をされてしまう方もいらっしゃいますが、-4度以下じゃない限り外管理が基本です。
日光浴により殺菌効果や光合成ができるので、夏の日差しが強すぎる時季以外は、風通しもよく直射日光のよく当たる軒下で管理しましょう。
苗に対して鉢が大きすぎる:
苗に対して鉢が大きすぎると、水やりをした後に乾くまで何日もかかり、蒸れが原因で枯れてしまう事があります。
苗に対して1~2㎝ぐらい大きい鉢にするか、鉢底石を多めにして土の量を減らす等対策すると良いですよ。
多肉が枯れる原因と対策:まとめ
多肉は日光浴と乾燥した環境が好きで蒸れには弱いと頭の片隅に入れ、メリハリのある水やりの仕方が大事です。異変があった場合はしばらく様子を見るのではなく、原因をすぐ見つけ出し対処する事が長く多肉と付き合っていくコツです。
季節によって人間も服装を変えるように、多肉にも季節に応じた育て方が必要です。手をかけて育てた分、紅葉した時の多肉は格別に愛おしく思えますね。
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