コロナ禍で園芸を始める方がだいぶ増えました。多肉を初めて育てるうえで、多肉植物の特性をご覧いただき、必要な道具についてご紹介したいと思います。
この記事でわかる事
・多肉育成に最低限揃えるべき道具が分かる。
・どんな時に道具がどう必要になるかが分かる。
多肉植物の特性
多肉植物は基本的に、乾燥に強く蒸れに弱い植物です。その為、水やり頻度はお花や野菜に比べだいぶ少なく済みます。また、肥料がなくても放置気味でも育つので、育てやすいと言えるでしょう。
乾燥に強いのは、多肉が砂漠のような乾燥地帯に生育するものが多いからです。また、サボテン科の仲間が殆どで、葉や茎の内部に水を貯蔵する特性があるので、水やり回数が少なくても生き延びる事が出来ます。
サボテン科という事で、寒さに弱いと思われるかもしれませんが、冬場は葉の水分量を調節したり、真冬になる前に、できるだけ根を張らせておく事により、-2度ぐらいまで耐えられる多肉が多いです。-2度下回っても生き延びてる話もよく聞きますよ。
もちろん、寒さが苦手な苗もあるので、そういった苗は夜間のみ玄関内に避難させるなり、蓋付きの発泡スチロールに入れる等の対策が必要です。
また、育て方として水やり回数は少なめで、乾燥気味に育てるのがコツですが、水が嫌いという訳ではありません。
真冬以外の時期の水やりは、鉢底から水が溢れるぐらいしっかりあげます。
あげる時はたっぷりあげ、次の水やりタイミングは土が乾いて数日経ってから水やりします、つまりメリハリが大切です。
初心者でも育てやすい多肉は何があるか教えて~
パリダム・朧月・秀麗・ルビーネックレスあたりが育てやすいよ。
多肉植物を育成する為に最低限必要な道具11点
最低限必要な道具
・ベニカXファインスプレー
・はさみ
・油性マジックと園芸ラベルまたはビニールテープ
・ピンセット
※先端が丸い方が多肉を傷つけにくいです。
・苗の大きさに合った鉢(大きすぎると、水やり後、なかなか乾かず蒸れに繋がるので大きすぎは良くないです。)
※鉢の大きさは、苗に対して1~2㌢ぐらい大きいぐらいがちょうど良いです。
・オルトランDX、(顆粒タイプと水和剤タイプがある、どちらでも大丈夫です。)
※顆粒タイプは植え替えの時や、追加時に撒きやすく。水和剤はカイガラ虫が発生してしまった時の対策に良いです。
・多肉用の土(慣れないうちはこの土が無難ですが、慣れてきたら他の土で大丈夫)
※土の決まりはないが、水はけの良い土が良いです。
・スコップ
・鉢底ネット(台所の水切りネットや網戸を切っても代用できます)
・ジョウロ
※写真に写ってる鉢とスコップはセリア購入品、ピンセットやマジック、園芸用ネームプレート、鉢底ネット等も100均で揃えられます。
あったら尚良い物
・鉗子(かんし)
・ダニ対策用薬剤(ベニカスプレーもそうですが、それ以外のものも2~3種類はあった方が良いです)
※ダニは耐性がつくのでシーズン事に変える方が良いとされてます。
・スプレーに入ってない薬剤を撒く為にスプレーボトル。苗が相当多くなったら噴霧器(スプレー型じゃない薬剤を散布する為に必要)
・鉢底石もしくは軽石
・オルトラン水和剤
・ナメクジがよくでるならナメクジ対策の薬剤(ナメクジも多肉にとって害虫ですので対策必要です)
季節によっては必要な道具
・遮光ネット
・必要に応じてプチプチ、不織布、蓋付き発泡スチロール等
多肉育成に、何の道具がどんな時に必要か補足説明
ベニカXファインスプレー:
ハダニやアブラ虫等の殺虫に必要です。
特にダニは活動時季が冬以外でかつ暖かく感じる時季は活発的になります。
時季をみながら1、2ヵ月に1度ペースで散布したり、ダニ被害があった時にも散布します。
オルトランDX:
主にカイガラ虫対策、オルトランDXの効果は1ヵ月とされてます。植え替え時や、効果がきれる時期、カイガラ虫が発生してしまった時に必要です。
水和剤と顆粒タイプがあります。片方だけでも大丈夫ですが使い方が違います。
水和剤タイプ…
購入してきた苗や、薬の効果が切れて多肉にカイガラ虫が発生してしまった時に、この薬剤を混ぜた水(通称:オルトラン風呂)にどっぷり漬ける事で退治ができます。また予防としても使えるので、オルトラン風呂にいっきに沢山の苗を鉢ごと漬けると時短にもなります。
顆粒タイプ…
植え替え時や、薬剤効果がきれるタイミングで追加する時撒きやすいです。効果は1ヵ月程です。水和剤の方が用途的には良いですが、使いやすいのは顆粒タイプです。
ハサミ:
苗の様子がおかしい時や仕立て直しする時に茎や根をカットしますのでハサミは必須です。
ラベル:
名前が分からなくなると、苗がダメになった時、同じ苗を仕入れたくても検索名が分からず苦労します。分かるようにしておくと、育て方も調べられるので、ラベルはあった方が良いと思います。そこは気にならないという方は不要です。
園芸ラベル…挿しておくと、パッと名前が見れて便利です。デメリットは、ラベルが日光を遮ってしまう事があるのと、経年劣化で手が少し当たっただけで、パキッと簡単に折れてしまったり、強風で名札が吹き飛んで名前が分からなくなる事があります。
ビニールテープ…強風により、名札が飛ばされ名前が分からなくなるという事はなくなります。名札が日光を遮るという事はなくなるのがメリットです。一方でパッと名前が見れない。鉢やプランターによっては、テープが貼れないものや、見た目が悪くなる事もあります。
園芸ラベルもビニールテープもそれぞれメリット・デメリットがあるんだニャ
※クリアケース等、透明なプラスチック製品を園芸ラベルとしてカットして使う方もいらっしゃいます。透明だったら、日光浴の邪魔にはならないですし、ある程度、土の中に埋め込んでしまえば、目立たないし、強風で飛ばされる事もありません。また、ビニールテープのように植える容器によっては貼れないという事もないので、手作りした方がメリットは大きいかもしれません。
ピンセットと鉗子(かんし):
植える時や枯れ葉とり、交配する時等なにかと使用します。ピンセットだけでも事はだいたい足りますが、薄葉系多肉は葉が薄いがゆえに、枯れ葉取りの時にスルッとピンセットから葉が抜ける事が多いので、そんな時は鉗子があると、途中で葉が切れてしまう事もなくきれいに取れます。
鉢底ネットもしくは鉢底石:
鉢底穴から土がこぼれにくくするのに必要です。鉢底石でも代用もできます。鉢底石を多めにする事により、通気性が良くなったり、土の節約にもなります。
ダニ対策薬剤:
ベニカXファインスプレーもダニ対策の薬剤ですが、それ以外にもダニ対策用薬剤があった方が良いです。前述の通りダニには耐性がつくので、2、3種類を定期的にローテーションで変えると効果的です。ダニが活動的なのは冬以外です。
遮光ネット:
基本は直射日光を当てるのが良いですが、6月ぐらいから日差しが強すぎて焦げたり、高温障害を起こす場合があります。そんな時は遮光ネットで少しだけ光を和らげてあげると良いでしょう。焦げや高温障害を起こした苗は元には戻りませんが、遮光ネットでカバーした後、葉の新陳代謝や仕立て直しで、きれいになります。
寒さ対策グッズ:
防寒対策グッズとして、プチプチや不織布、蓋付き発泡スチロールが必要です。
使うタイミングは真冬の最低気温が0度を下回りそうな、主に夜間に使用します。 まだ苗が少ないなら蓋付き発泡スチロールだけでも良いですし、玄関先に取り込むなら、発泡スチロールすら要らないです。
しかし、苗が増えてきて移動させるのが大変な場合や、避難するスペースがない時、日中の気温が0度ぐらいまでしか上がらない時は防寒グッズは必要です。
夜間じゃなくても心配で室内に入れたくなりますが、寒さに弱い苗や、環境に慣れてない苗、まだ根を張り切れていない苗、寒い地域にお住まいの方以外は外管理がおススメです。理由は、スパルタで育てる事により、苗は強くなり、紅葉も進むからです。
初心者さんが多肉育成に揃えるべき必要な道具 まとめ
最低限必要な道具は:
ベニカXファインスプレー、はさみ、油性マジック、ピンセット、苗の大きさに合った鉢、園芸ラベルまたはビニールテープ、オルトランDX、多肉用の土、スコップ、鉢底ネット(台所の水切りネットや網戸を切っても代用できます)、ジョウロの11点です。
他の道具は必要性を感じたら購入で間に合いますので、様子を見て購入してみて下さい😊
コメント